About TOKO

陶庫について

-Concept-

“真の豊かさを模索する”

土と炎という大自然の産物に、人間作家の想像力を加えて成立する陶器。

陶器は気候・風土・生活などその土地の独特な文化が反映され、私達に様々なことを伝えてくれます。

陶庫は民藝の里 益子の地で陶器を通じて、人間における精神的、健康的、普遍的な「真の豊かさ」を模索します。

陶庫のはじまり

「陶庫」の起源は明治時代の半ばに呉服商として益子町内に開業した「塚本菊次郎商店」にあります。

創業者の塚本菊次郎は「株式会社 つかもと」の創業者である塚本利平の次男にあたります。

昭和初期には現在の益子町城内坂に移転し、肥料商へと転換しました。

しかし、農業の衰退、減反政策等により米蔵として使用していた大谷石蔵の利用頻度が低くなり、その用途を模索していました。

塚本菊次郎商店では肥料商を営む傍らで益子北地方で採掘される芦沼石を販売していました。

芦沼石は益子焼を代表する釉薬「柿釉」の原料として使用されたことから益子だけでなく、全国の焼き物の産地に原料を送りました。

柿釉は保温性があり、水分が浸透しにくいということから建材として、東北地方の屋根瓦の材料としての需要が高まりました。

芦沼石を全国に販売することに付随して益子焼の原材料も多く販売をしたことから、次第に窯業産業との関りが深くなっていきました。

1965年頃からの民藝ブーム等により益子町には多くの観光客が訪れるようになります。

活気に満ちたことをきっかけに「有限会社 塚本製陶所(現 株式会社 つかもと)」の協力を得て、大谷石蔵を改装し、1974年10月8日に「陶庫」が開業します。

1995年に店舗を改装し、現在の店舗となります。塚本肥料店の主屋も店舗も曳家(ひきや/建物を解体せずに移動させる)を行い、店舗と併設します。

大正末期の建築と大谷石の石蔵が独特な世界観を生み出しました。

陶庫店内に「ギャラリー蔵人」「Art Space Jonaisaka」「アトリエ柊」を統合し、焼物の販売店からギャラリーとして運営されます。

陶庫の歴史

1974年10月8日
 やきものの店「陶庫」創業

1981年
 別棟にギャラリー「城内坂」をオープン
 「合田陶器研究所創業展」を開催
 以後、ギャラリーにて営業

1986年5月10日
 石蔵二階を改装し、ギャラリー「蔵人」をオープン
 益子在住作家15人による「四季の葉皿展」開催

1991年3月29日
 ギャラリー「城内坂」を改装し「Art Space Jonaisaka」をオープン
 「駒澤博司展」を開催

1992年3月
 栃木県真岡市にて「アトリエ柊」によるフラワーアレンジメントの花の教室を開始

1992年7月29日
 有限会社陶庫を設立

1995年4月22日
 都市計画に伴う改装により、旧肥料店舗、旧住居、旧陶器店舗等を集結しリニューアルオープン
 ギャラリー「蔵人」、「Art Space Jonaisaka」、「アトリエ柊」も統合する

1995年
 「平成7年度 栃木県マロニエ建築賞」受賞
 株式会社 佐藤秀工務店 設計施工

1999年
 栃木県民藝協会の事務局となる

2004年
 現代美術作家 井田照一氏のアートレジデンスを開催

2007年
 和田窯と合併し「道祖土和田窯」を設立

2012年
 英国の「テントロンドン」に出展(益子焼販売店協同組合)

2014年, 2017年
 英国の「ホームショー」に出展(益子焼販売店協同組合)

2018年
 フランスのデザイナーGuillaume Bardet氏と道祖土和田窯において共同商品開発

2019年
 フランスの「メゾン エ オブジェ」に出展(関東経済産業局)

2021年
 旧ギャラリー蔵人に「合田好道記念室」を開館